入院23日目

昨夜はツール休日なのもあってそこそこ暇であった。 肩は使わなければ痛まないが、やはり利き腕なのもあってところどころで力が入ってしまう。そうするとプレートが入ってるあたりか、傷口がなかなか痛む。

朝からリハビリだってことでリハビリにいく。バイク漕いでもOKが出たので、早速またがって130W心拍170bpmくらいまで持っていく。汗びっしょりで直ぐにバテるが気持ち良い。多少フラ付く感じはあるが快適だ。と思ったら手術後一週間経って無いのにやりすぎだって怒られてしまった。 IQテストは相変わらず長いしつまらん。

リハビリから戻ると大部屋に移動になっていた(このいきなりの展開やめてくれよ…)。退院も近いのかもしれない。夕方は暇なので院内をうろつき、エクセルシオールでコーヒーを飲む。

夕食後、担当医に廊下で遭遇した。

「病院、もう出たい?」 というので、

「はい、出たいっすね」 と答えると、

「じゃあ明日の朝イチとかで退院しちゃう?」 という唐突な展開に。

しかし元は2ヶ月前後の入院予定と言われていたのを、1ヶ月を待たずして家に帰れるのは嬉しい。

夜間、同室の人間は若いのか深夜までTVなりPCを使っているのがわかる。飴玉をピチャピチャ音を立てて食ってるやつがいてイラつく。こんなやつと何日も同室とかごめんだ。

多少は辛いだろうがとっとと明日は出てってやる。

ツールはアルプス三連戦初日。ところどころうたた寝してて覚えてないがアラフィリップが凄いとこ見せた。

入院22日目

祭日ということもあるだろうが、それにもまして看護師から完全に放置されている確信が持てる状況。おそらく251号室の患者はもう安定しているので気にしなくて良い、くらいのステータスになっとると思われれる。相変わらず風呂に入っても良いとも頭を洗って良いとも言って貰えないが、経験からおそらく案内漏れの類であろうと察する。ここの看護師さんらは聞かなけりゃ何も案内してくれないのだw

いい加減手術から5日目というのもあって頭の匂いが気になるので、着替えついでに勝手に頭を洗った。やはり片手では洗いにくさも一際だが、そのままよりはよほど良い。

平衡感覚には進歩が見られない。目を瞑って立ったり、多少のスクワットやバランストレーニングを病室内でやってみたが気分が悪くなることは無い。トレーニングした分だけ平衡感覚というか、バランス感覚には安定感が増すような気がするので、とにかく無理がないように室内でトレーニングを重ねていこうと思う。

階段はまだ危なっかしいが、ゆっくり手をついて上り下りする分には問題ない。

入院21日目

痛みは治まってきて、安静時には殆ど痛まないようになってきた。食後に飲むよう出されているロキソニンが効いてるのかどうかは謎。

平衡感覚は相変わらずさほど回復していない。寝て過ごすと症状の後退が顕著な気がする。目を閉じてのバランストレーニングがよく効くイメージ。

痛みが引くと同時に看護師も全く来なくなった。病院としてももう心配なしの扱いなんだろう。とりあえず片腕使えないのにメシ出してから10分足らずで食べ終わりました?ってくる看護師がうざい。片腕使えねーのにそんな早く終わるわけねえわアホかよとか毒づきたくなるものの、彼女らも仕事である。

入院20日目

とにかく手術後は点滴の本数が多い。2〜3hごとに取り替えられるから夜も熟睡ってわけにいかなかった。点滴交換しては血圧と体温測定の繰り返し。まぁ術後はしょうがないんだろうな。

朝メシは利き腕が利かないので四苦八苦しながら食べた。中々苦労したがメシが食えて嬉しい。

隣の部屋の野郎はちょっとおかしいのか、常に唸り声をあげている。洋物のポルノビデオに出てくる男優かのようだ。いわゆる脳に障害があるお方かと思ったが、看護師と普通に会話できている様子が伺われるところからして常識が薄いお方なのかもしれない。 TVを見ているときはアホみたいな大声で笑う。正直なとこ大分うるさい。

他にも近くの部屋に絶叫しているのもいる。どうやらこのあたりの個室には大部屋収容不可の患者を集めていたのかもしれない。看護師が「大部屋が空き次第移すからね…」と申し訳なさそうに言っていたのはそういうことだったのだろうか。

昼には点滴も終わるらしい。点滴が外れないことには移動もだるいからおしっこは尿瓶にしてる。

思ったが、手術を受ける際には後のことを出来るだけ聞いておいて準備しておいた方が良い。飯は食えるのか、水は飲めるのか。例えそれが術後何時間からOKであっても、自分で仕入れられないならどうにもならない(まぁ3度の飯は出るんだけど、水も好きなときに飲めないんじゃねえ)。看護師は基本その辺について非常に無情だ。だから食いもんとか飲みもんは仕入れて冷蔵庫に常備しておかないと、辛い思いをすることになる。

14:00コンビニまで階段使って降りて見る。相当めまいが酷い。1日寝てただけで(もしくは全麻?)かなり後退するみたいだ。やはり可能な限りは動かなければ。

ホットコーヒーマシンは非常に遺憾ながらファミマに何故か設置されてないので致し方なく自販機のカップコーヒーを飲む。3週間ぶりのコーヒーだ。カップコーヒーなだけあってクソ不味いがそれでもコーヒーが飲めただけ良い。

入院19日目(右肩鎖骨、肩甲骨手術)

右肩手術当日である。

時刻は13:30開始予定。 はじめての全身麻酔手術であれば色々と緊張もあるだろうものの、既に入院してから一度全身麻酔の手術は受けているし、おにんにんに管も突っ込まれたり抜かれたりしたし、ベッドで寝たきりうんちとかもやったし、これ以上何があるんだって感じなので気負うことはあんまりない。

時間までのんびり過ごす…というわけにもいかない。頭部の手術後の診察がある。リハビリもある。ちょっと動くだけでソコソコ疲れるから、8:00amすぎから飯食って診察とリハビリ行って、一休みすればお昼時。

12:30pm過ぎに看護師スタッフが訪れて、

「手術終わったらそのまま整形外科に移動になりますんでねー、ちょい早めに手術室いきましょっか」

という。うーん、しょーがない事なんだろうけど病室移動になるたび何かチョイチョイ物がなくなる(タオルとか歯ブラシとかそういう細かいやつ)から早めに言っといて欲しかったなあ…。

手術室には徒歩で向かう。セキュリティドアをくぐるとベンチに座らされて、ネットキャップを被るよう指示される。フルネームを尋ねられ、手術箇所にマジックで印をつけられる。いざ手術室へ。

手術台へ寝そべって、心電図やら酸素飽和度、血圧なんかの測定器を体中にペタペタと装着されていく。

「点滴しまっせー」

と左手の甲に点滴針を挿入、ズブリ。めちゃくちゃ痛くて少々涙目。周りを見回すと5〜6人以上は参加者がいるように見える。ふーむ、やっぱり全身麻酔の手術だと整形外科みたいな救命より機能回復のための手術とはいえ、参加スタッフは多いんだなー…などと思っていたのが最後の記憶。どうやらこのあたりで麻酔導入が済んで意識を失ったみたい。

17:00前後くらいに痛みで覚醒。肩の奥がおそるべき痛さで悶絶する。経験の無い痛みだ…なにこれマジでヤバくない?と思うものの酸素マスクされてるうえにまだ朦朧としているから声で痛みアピールが満足にできない。麻酔薬が点滴に追加される痛み止めボタンを握らされて直ちに連打するが一向に痛みが止まない(そもそも連打したところでいっぱい麻酔薬が出るわけではないw一発につき30分に1度麻酔薬が追加される仕組みだそうな)。

とにかく肩の奥、深部に強烈な鈍痛が響き渡る。 麻酔科医が来た時に耐えられない、と申し出たら神経ブロックを打ってくれることに。

準備に結構時間がかかったらしく、神経ブロック準備完了時には慣れて来たのか痛み止めが効いたのか、耐え難い…!ってほどではなくなっていた。 そう申し出てみたが、実際のとこ手術は予定より深くまで切ったらしく、術中の神経ブロックでは足りなかった様子。念のため打とうと言われたのでそれでは、と。

に局所麻酔。首に注射なんて初めてで相当ビビったがチクッとした程度。その後神経ブロック注射?鈍い痛みはあったがさほど気にならず。済んだ後からかなり痛みは引いた。30分ほど経つと腕に痺れる感が出て、動かせるがだるい。痛みは完全に感じなくなった。 19:15には酸素マスクも外れて動けるようになると言うが待ち遠しい。喉も渇いたし腹ペコである。

そういえばおにんにんに管入ってないな。術中に抜いてくれたのか、よかった。オムツ履かされてるけどトイレ行きたくなったら脱いで行って良いとのこと。

それにしても、術後の覚醒直後って眠気とは違ったダルさがあるな…初回の手術後もそうだったっけ。やっぱりフレッシュな間にログ取らないと忘れるもんである。

酸素マスクが外れたので早速起きてMacBookでツール観戦の用意…と思ったが起き上がっただけで気を失うかと思うほど疲れた。息も上がるし汗も大量にかく。やっぱり全身麻酔の手術後は相当疲れているらしい。 看護師さんに手伝って貰いながらMacBookの設置はなんとか完了。

腹ペコだったが主治医は

「飯は駄目だねwゼリーくらいなら食って良いよ」

とのこと。しかしコンビニまで行ける気がしない。当然行かせても貰えない。ダメ元でお願いしたら看護師さんが内緒でお使いに行ってくれた。ありがたい。

ヨーグルトとゼリーを食べてレース観戦。その後はうつらうつらしながら朝まで過ごした。途中神経ブロックが解けて痛みが出て来たが、もう耐えられない程ではなくなっていた。

入院17日目

6:00過ぎ、看護師が採血、血圧、体温を計りにくる。愛想もないが採血が壊滅的に下手くそである、はやく帰れ…

8:15に処置室で診察を受けろという。看護師ごとに診察室なのか処置室なのかの呼称変えるのやめろ。診察結果は順調だそうな。まだ右耳は何も聞こえんけど。

入院16日目

だんだんリハビリ時間が長くなったり、検査が増えてきて意外と丸一日暇って感じではなくなってきた。

相変わらず顔面麻痺で右目が閉じられない。

今日もふらつき感覚はかなりあるが傍目にはかなりふつうに見えるそうだ。車椅子も無くなったせいか看護師がマジで放置だし正しく十分な情報を寄越さないのにイラつく。例えば『8:30に診察ですよ』とか。どこにいけば良いんだかわかんねーだろ。

聴覚と三半規管は完全に回復せず後遺症がのこるだろうとのことだ。顔面麻痺についても半年以上かけて治癒を期待するが、これも完治は保証出来ないとのこと。やはり頭蓋骨骨折するとダメージはでかいんだな。 まぁ実感としては今のところ右耳で何も聞こえない感じだからある程度でも回復すると言われれば嬉しくはある。

リハビリ中PTに肩甲骨の手術、明後日ですね!と言われて初めてそれを知る。看護師も何名か同じことを言ったが医者からは聞いてない、というと夜に説明に来てもらえるよう伝えてくれるとのこと。

20:00過ぎに整形外科の医師がやってきた。聞けば肩甲骨の骨折に加えて靭帯損傷、鎖骨の先端も折れて靭帯がキレてるんだそうな。肩甲骨にはボルトを埋め込み、鎖骨にはプレートを入れるんだと。聞くたびに骨折箇所が増えていくw

相変わらず口腔内の乾きで不快感がヤバイが言語療法士さんが買い出しに行ってきてくれた湿潤剤バトラージェルスプレーてのが中々良い。数プッシュで数時間は快適になる。